葉のない不思議な植物
マオウ属の植物は、葉を欠いた緑の枝を持つ変わった格好の低木ですが、もう何千年も前にその薬用効果が知られていました。
この変わった球果をつける種は、中国、ロシア、アメリカ西南部、メキシコなど、世界の多くの場所に生育しています。
この薬用植物の歴史は紀元前中国の皇帝神農(古代伝説中の帝王)の時代に遡るとされ、神農がマオウ属植物のさまざまな薬効を記述したことにはじまるといいます。
中国人はマオウ属植物の枝の煎じ汁をつくり、その飲料を血圧を高め、熱を下げ、咳を静めるのに用いました。
西欧世界がこの植物の薬用効果を利用するようになったのは19世紀の終わりのことで、ユタの開拓者とメキシコのインディアンが、マオウ属植物からつくられたお茶を梅毒の治療に使用してからでした。
今日、医者はこの植物の成分が梅毒に効くとはみなしていませんが、枝に含まれるアルカロイドは他のいろいろな病気に効くことに気がつきました。
1880年代になって、この植物の有効成分エフェドリンは、日本とドイツの科学者によって単離されました。