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2010年12月 アーカイブ

明日の薬

たくさんの植物が、いろいろな薬の原料として知られており、さらに合成薬誕生のもとにもなっているので、価値のある薬用植物はもうすべて発見されてしまっていると思われます。


しかし実際はそんなことではありません。


全植物種の5パーセントに満たないものが、薬用植物として分析されたにすぎないのです。


まだ未分析の95パーセントの植物に含まれているかもしれぬ新しい植物薬は、世界中の実験室で研究されているところなのです。


植物と病気が存在するかぎり、新しい種が新しい治療薬を求めて綿密に検討されるでしょう。


また現代のテクノロジーを援用すれぼ、過去には発見できなかった新しい薬用化合物を発見できるかもしれません。


価値のある薬用植物は、たぶん我々の眼前に生育しているのでしょうが、それらの植物が提供してくれる物がわからないだけなのです。


そのような可能性を持ったひとつの新しい薬用植物を見てみましょう。


マツヨイグサ属植物がそれです。

明日の薬 2

有名な植物学者でミズーリ植物園長のピーター・レイヴン博士は、20年以上もこのグループの植物を研究をしています。


レイヴン博士の報告によれば、マツヨイグサ属の種によっては、種子の脂肪に、不飽和脂肪でかつ必須脂肪酸であるガンマ・リノレン酸(GLA)を含んでいるといいます。


自然界でガンマ・リノレン酸をたくさん含むものといえば、人間の乳もそうです。


脂肪酸がなぜ重要かというと、体の中の膜の機能を正常に維持する働きを持っているからなのです。


最近の研究では、現代の人々は、必須脂肪酸が欠乏していることが指摘されています。


これらの欠乏により、湿疹や関節炎や動脈硬化などたくさんの病気が広く起きていると思われます。


ガンマ・リノレン酸は、こうした病気の治療に最適の必須脂肪酸でしょう。


1970年代の終わりに、この薬用の可能性が発見される前は、マツヨイグサ属の植物は夜咲きの美しい草花としか見られていませんでした。


約120種のマツヨイグサ属植物が世界中には存在し、アメリカ合衆国には60種があります。

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